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悲しみのあとに…命日にすること・過ごし方

大切な人を亡くしたあと、訪れる命日。故人のことを思いだし、近しい人々で語り合いその面影を偲ぶ大切な日です。命日と一言に言いますが、命日にも種類がありそれぞれ意味合いが異なり、することも変わってきます。ここでは各命日の意味と、供養などすることを説明します。

命日の種類とは?

命日には祥月命日と月命日があります。それぞれの命日の意味と由来、遺族がすることや法要の仕方などについて説明します。

命日にすること

命日には、故人と近しい人たちが集まり、ありし日の姿に想いをはせます。

祥月命日とは?

祥月命日の意味は?

故人が亡くなった日を命日と言いますが、祥月命日とは故人が亡くなった月日と同じ日のことを指します。つまり、故人が本年1月10日に亡くなったなら、翌年以降毎年1月10日が祥月命日にあたります。祥月とは正忌月のことであり本来は正月(しょうつき)と書くものですが、新年の正月(しょうがつ)と混同しやすいため、儒教の言葉である小祥忌(しょうしょうき・一周忌の意)、大祥忌(だいしょうき・三回忌の意)の祥を用いて祥月と呼ぶようになったと伝えられています。また「祥」には「幸い」という意味があり、凶が去り吉となるという意味も込められています。

祥月命日にすることは?

♦供養にあたりすること

祥月命日にすることとしては、自宅にお仏壇があればまず掃除をしましょう。常日頃から仏壇は
きれいにしておくべきものですが、祥月命日にはあらためて掃除をします。掃除の際、仏壇の装飾を壊したり漆や金箔を落としたりすることのないよう気をつけ、内部に水分が残らぬよう丁寧に拭きます。お仏壇には故人の好きだったお花や食べ物などをお供えします。
また、お墓参りや塔婆供養をすることも。塔婆供養とは、人の形に作られているといわれる塔婆に、日付、法要の種類などが記されています。この塔婆をお墓のそばに立てて故人を弔います。

♦法要にあたりすること

法要とは、祥月命日の供養の際に、寺の僧侶によりお勤めをしていただくことです。故人が亡くなってから一年経った時は一周忌法要と呼び、二年経った時は三回忌法要となります。なぜ二回忌ではなく三回忌かというと、亡くなった日を1回目の忌日(きじつ)、丸1年目が2回目の忌日、丸3年目が3回目の忌日と考えるからです。三回忌以降は、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、と三と七のつく祥月命日に行います。五十回忌を越えた時にはその後は50年毎に行うとされますが、法要を行なう世代交代の意味から近年では三十三回忌をもってお位牌をお寺に納め、戒名も過去帳に記帳して、「弔い上げ」をすることが一般的になってきました。
各法要のあとには、出席者で会食をすることも多くみられます。

お塔婆

命日にはお塔婆供養をすることも。書かれている文字は「梵字」と言います。

月命日とは?

故人が亡くなった日と同じ日のことを月命日といいます。1月10日に亡くなったのであれば、毎月10日が月命日となります。祥月命日のように遺族親族が集まり法要をする必要はありません。
毎月の月命日に故人のことを思いだしそのご遺徳を偲ぶことで、故人への変わらぬ追慕の気持ちを確認する日です。

月命日にすることは?

月命日には特にすることに決まりはありません。祥月命日と同じく仏壇をきれいにし、故人が好きだった食べ物などをお供えし、お花を添えてお線香を上げます。月命日に祥月命日と同じような正式な供養や法要を行なうかどうかは、家風や地域性に大いに左右されるものですが、お墓参りをしたり、僧侶にお勤めをお願いすることもあります。また、家族の月命日が同じ月の中にいくつもあるような場合には、その中の一日を選んでまとめて供養をすることもあります。この月命日に供養をすることを月忌(がっき)と呼びます。
月命日の意味は、毎月同じ日に故人のことを思い、手を合わせることで、いつまでも故人のことを忘れず、遺された人の癒しにもなるということでしょう。

祥月命日・月命日のお供えには?

祥月命日や月命日には上で挙げたように故人が好きだった食べ物やお花などを供えます。どんなものがふさわしいのか見てみましょう。

食べ物・その他

仏式では「殺生」をタブーとしているため、いくら好物だったからといって肉や魚を供えるのは良くないとされています。お菓子や果物などと共にお線香や蝋燭を供えます。神式では、お菓子や果物に加え、酒を供えるケースも多くみられます。仏壇がない時は、お位牌やご遺影に供えて差し支えありません。お供えしたものはあとからお下がりとしていただきましょう。

お花

お供えするお花は、近年ではカラフルなものや、故人の好きだった花を選ぶことも多くなりましたが一般的には白・黄色・青・紫などの花が用いられることが多いようです。日持ちのする花を選ぶと良いでしょう。また、ご遺族の手を煩わせなくても済むよう、すぐに飾れるアレンジフラワーを選ぶのもいいですね。お花屋さんも心得ているので、迷ったら相談してみましょう。
洋花・和花で適しているのは次のようなお花です。

♦洋花

カーネーション、グラジオラス、デンファレ、ユリ、オンシジウムなど

♦和花

桜、菊、アヤメ、リンドウ、シャクヤクなど

お供えの花の定番・菊

菊は邪気を払う意味があり、命日のお供えによく用いられます。

おわりに

いかがでしたか?命日の過ごし方は地域によっても異なり、また近年では仏壇やお墓を持たない家も増えてきました。ですが、命日は故人との想い出を懐かしみ、在りし日の姿を偲ぶことによって自分の先祖を大切に思う心を新たにする日です。核家族化が顕著な現代だからこそ、この心を次代へと繋げていくことが求められているのではないでしょうか。