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自動車の動力源の変遷?プリウスPHVやノートe-POWERなど

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動力源は馬車から蒸気機関へ

自動車のルーツは、紀元前2800年ごろには使用されていた馬車にまで遡ることができる。動力源は、もちろん馬。蒸気機関が車の動力源となるのは18世紀の中頃で実に3,000年の時間を要した。

 

搭載車第1号は大砲運搬車。重量物を運搬するためか、時速は10km/hにも満たなかった。ちなみにこの第1号車は、世界初の自動車事故も記録され、パリ市街地走行中にハンドルを切り損ね、塀に衝突したとされている。

 

蒸気自動車が民間に普及するのは、およそ50年後。イギリスとフランスで、都市間を結ぶバスとして用いられた。認知度を高めた蒸気自動車は、アメリカでも生産されるようになり、1901年からはアメリカ製蒸気自動車が日本にも輸入されている。案外、日本人の舶来品信仰の原因の1つかもしれない。

 

動力源は蒸気機関から内燃機関

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1876年、ニコラウス・オットーが4サイクルエンジンを実現。4サイクルをオットーサイクルとも呼ぶのはこれに由来する。今なお自動車メーカーにその名を残すゴットリープ・ダイムラーとカール・ベンツは互いの存在を知ることなくほぼ同時期に米国と欧州で自動車開発を行っていた。


ダイムラーはオットーのエンジンを既存の二輪車や馬車に搭載し、エンジン搭載二輪車の特許を取得した。ベンツはガソリンエンジンを搭載した自動車を1から開発している。その際に発明したガソリンエンジンを自動車に搭載・制御するための技術で、特許を数多く取得し、速度制限機構、筒内点火装置、点火プラグ、キャブレター、クラッチ、ギアシフト、水冷式ラジエターなどがある。カール・ベンツはまさに、ガソリン自動車の生みの親と言っていいだろう。


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内燃機関はこの100年間でOHV、OHC、REなどの各種類を生み出すことに成功。いずれの方式も大出力を発生させるに適しているが、その分燃料消費も多く排気ガスもクリーンとは言えない。そんな中もっと省エネでもっとクリーンなエンジンを開発中に生まれたのがハイブリッド車だ。

 

動力源は内燃機関から電気モーターへ

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ハイブリッド車は電気モーターを内燃機関の補助動力源として使用する。1997年トヨタ自動車が販売したプリウスが量産車第1号だ。


内燃機関は回転数と排気量(もっと言えば、1気筒あたりのピストンの内径)に比例して出力を発生する。日本では自動車税の関係上、2,000ccまでの自動車が販売の主体となるが、この排気量では十分な低速での出力を得るのは困難を極めるもの。一方、電気モーターは回転後すぐに大出力を生み出す。内燃機関と電気モーターの出力発生特性は、相補関係にある。そこで自動車の発進時や低速走行時は電気モーター、中速以上では内燃機関を有効利用できるハイブリッド車が開発されたのだった。

 

ハイブリッドとEVの長所を併せ持つプリウスPHV

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ハイブリッド車のバリエーションとして大容量充電池にコンセントから充電が 可能なPHVがある。トヨタ プリウスPHVでは大容量充電池の恩恵を受け、満充電時で60km以上ものEV走行が可能だという。

 

この時、エンジンは始動せず、ガソリンも消費しない。日常の市街地走行は電気で、週末の郊外へのドライブはガソリンでと使い分けると、総走行距離に対し使用燃料量は抑えられ、燃費が向上し、地球環境にもお財布にも優しいのだ。 さらにハイブリッド以上に地球とお財布に優しい動力方式が登場する。それが電気自動車とシリーズ式ハイブリッド車だ。

 

次世代車の一角・EVとシリーズ式ハイブリッド

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電気自動車の誕生はかなり古く、1873年イギリスで、電気式四輪トラックが実用化されている。電気自動車の動力源の理解は容易い。電池により電気モーターが駆動し、自動車を走行させたりと、乱暴な言い方をすればミニ四駆と変わらない。


シリーズ式ハイブリッド車とは、エンジンを自家発電機として使用し、発電された電気でモーター走行するハイブリッド車で、日産 ノートe-powerがこの方式に当たる。自動車がエンジンを搭載しながら、走行には直接使用しない。今までの常識では考えられないエンジンの使用方法で、自動車の歴史に新たなる1ページを加えた。

 

シリーズ式は次世代への架け橋


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電気自動車を常用する上で、大きな問題となるのが航続距離の短さである。日産 リーフで最長280km。満充電で東京を出発しても名古屋、新潟、仙台各市までも行けず、途中で充電が必要となる。では公的な充電スタンは日本全国に何カ所あるのか。

 

2017年3月本稿執筆現在、通常タイプが1万4,581箇所、急速タイプが7,051箇所とされる。通常タイプと急速タイプは併設がほとんどであろうから充電ステーションそのものの設置数は1万5,000カ所程度と考えられる。ガソリンスタンドの総数と比較してみると、ガソリンスタンドは減少傾向にあるとしながらも2016年3月末日付で3万2,333カ所。充電スタンドの2倍の施設が存在する。

 

電気自動車で日本国内を気ままに移動するためには最低でも充電ステーションが全国に3万カ所は必要と言えそうだ。燃料供給のインフラとして、ガソリンスタンドは依然優位にあり、日産 リーフe-powerのようなシリーズ式ハイブリッド車が注目される。シリーズ式ハイブリッドは、発電機であるエンジンの燃料(ガソリン)のみを必要とし、充電は必要ないのだ。

 

充電スタンドがまだ十分に普及していない日本では、実用的な電気自動車といえよう。自動車の燃料をガソリンから電気へシフトする一助にもなりそうだと、大いに将来に期待ができる動力源と、筆者は絶賛している。

 

動力機関の燃料も変わる

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自動車の動力源の燃料も変わりゆく。蒸気自動車の時代には石炭から石油へと変わり、内燃機関時代にはガソリン、軽油、バイオ燃料が並立している。今後はさらに電気モーターの電気とガソリン、燃料電池の水素が加わる。

 

今はまだ少量生産に留まっているFCVだが、トヨタやホンダは海外メーカーと提携し本格的な量産化を目指している。水素ステーション設置費用や水素の販売価格も本来割高ではあるが、日本政府が後押しして普及させようとしている。次世代車は電気モーターと燃料電池でほぼ確定と思われるが、ではどちらが優位かといえば現状では、インフラが整いつつある電気モーターに軍配が上がる。


安倍総理は2020年、東京オリンピックを水素社会となった日本で行うと公言している。水素普及のための施策も補助金という形で実行中だ。次世代を見据えたエネルギー政策かつ、公共投資に代わる景気回復への足掛かりとして期待する政府の思惑も見え隠れする。果たしてFCVが次世代車の主役になるのか注視したい。自動車ファンにとっては、動力源の刷新は100年ぶりの大イベント。あなたはどの動力源の自動車をお選びになるのだろうか。自動車の新しい動力源と燃料が、自動車や社会にどのような変化をもたらすのだろうか。興味の尽きないところである。